原油・コンデンセート=8月3〜7日:サウジ9月OSPの下げ幅、予想より小幅
中東 サウジアラビア国営サウジアラムコが6日にターム契約者に通知した9月積みのOSPフォーミュラは、主力油種のアラブライト(AL)がドバイとオマーンの平均に対し90セントのプレミアム。前月から30セント引き下げられた。指標となるドバイペーパーの月間格差が再びコンタンゴに転じたほか、石油輸出国機構(OPEC)加盟・非加盟国による協調減産が、8月から日量200万バレル削減されることにより、需給改善観測が後退しているが背景にあるようだ。ただし、下げ幅は50セントから1ドルという市場の事前予想を下回った。アジアにおける精製マージンが悪化しているなか、この下げ幅では10月積みの中東産原油の相場は、OSPに対して大幅なディスカウントになるとの見方が寄せられた。
アフリカ・欧州・ロシア・アフリカ 10月積みサハリン産ソコールの市況連動相場は、軟化した。アジアおけるジェト燃料などのマージンが低迷し需要が弱いなか、競合となる米国軽質原油など域外産のカーゴが割安な価格で売り唱えられている。また、長距離航路の船運賃が軟化したことも、アジアの需要家にとって短距離航路のソコールなどの評価の低下につながった。インドの石油天然ガス公社(ONGC)は6日に締め切ったソコールの販売入札で対象となる10〜16日積みの1カーゴを販売した。買い手は欧州のビトールとみられるトレーダーだった。価格はドバイ市況に対して70〜80セントのプレミアムだったと伝えられた。
南方 9月積みマレーシア産キマニスの市況連動相場は軟化した。競合油種の相場下落を背景に、キマニスの評価も低下している。一部需要家にとって代替油種となるサハリン産ソコールの相場が軟化。また、ナイジェリア産などの西アフリカ産軽質原油の動きも鈍く、需要の後退がみられるなかで、「9月積みキマニスの実勢相場はDTDブレント指標に対して3ドル割れのプレミアム」(シンガポールのトレーダー)と指摘されている。期先10月積みの商いについては、同国国営ペトロナスは「相場を下支えのためにMCO(Malaysia Crude Oil)油種をできるかぎり国内に取り込むだろう」(北東アジアの需要家)との観測が寄せられた。 |