LNG=8月3~7日:北東アジア着相場は上昇、ゴーゴンの供給減を受け
DES北東アジアのスポット相場は上昇した。商いの中心となる9月後半着の相場は3.05~3.15ドルと7月下旬に比べ80セント前後切り上がった。7月に熱交換器で障害が発生した豪ゴーゴンプロジェクト(年産1,650万トン)出しの供給が減少したことで、需給のゆるみが一気に解消された。スポット需要は旺盛とは言えないものの、東北電力、日本製鉄など日本勢に加え中国の広東エナジーなどから引き合いが浮上。米シェブロン、英蘭ロイヤル・ダッチ・シェルもゴーゴンプロジェクトの代替購入に動いた。
【FOB中東、DES南アジアおよび中東】 パキスタンLNG(PLL)が7月27日に締め切った8月27~28日着1カーゴを対象とした買付け入札は、アゼルバイジャン国営ソカールが落札した。価格はブレント原油価格の5.7395%。欧トレーダーのガンボーやトラフィギュラなども応札したがソカールの価格が最も低かったことで落札が決まった。
【FOB大西洋圏・DES欧州・その他地域】 DES欧州相場は強含んだ。商いの中心となる9月前半着相場は2.25~2.55ドルと7月下旬の時点に比べ70セント前後上向いた。蘭TTFや英NBPといった欧州の主要な天然ガス相場が続伸しており、LNGのスポット相場も連動して切り上がった。これら欧州の天然ガスの相場上昇は、ロシア産天然ガスの引き取りを停止しているウクライナが、代替えとして欧州の天然ガスの購入量を増やしたことが一因とみられている。また、米ヘンリーハブ天然ガス相場が強含んだこともTTFやNBPに買いを誘発する要因となったもよう。 |
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