電力=7月13~17日:東西ともに前週比で大幅下落、需給緩和感が拡大
7月13~17日受渡の電力スポット価格24時間の週間平均は、前週比で東西ともに大幅下落。下落率は東西ともに前週から20%を超えた。需要が鈍化した一方、定検明けの火力などが増えたことで売り札の投入量が急増し、下押し圧力が強まった。
週を通じた実勢高値は、13日受渡の西日本で付けた7.88円だった。一方、実勢安値は16日受渡の四国エリアで付けた0.01円だった。 エリア別に24時間の週間平均を見ると、北海道は前週比1.02円安の4.41円、東北は同1.09円安の4.41円、東京は同1.14円安の4.41円、中部は同1.11円安の3.85円、北陸、関西、中国、九州は同1.21円安の3.74円、四国は同1.23円安の3.72円だった。
7月13~17日の9エリアの電力需要は113億4,098万kWhとなり、7月6~10日の119億8,453万kWhから5.4%減少した。
JEPXの先渡市場で14日と15日に約定があった。いずれも7月18日~24日の週間物となる。14日には、東京エリアの昼間型(平日8時~18時受渡)で7.45円が3MW、関西エリアの24時間型で4.25円が2MWだった。15日は、東京エリアの昼間型で7.00円が5MWだった。
東京商品取引所の電力先物市場では、14日と16日に日中取引(8時45分~15時15分)で約定があった。14日は、東エリアのベースロード電力の2020年7月限で6.24円、6.25円、6.29円が各1枚ずつだった。16日は、東エリアの日中ロード電力(平日8時~20時受渡)の2020年8月限で8.05円が1枚だった。
欧州エネルギー取引所(EEX)では、13日に約定があった。東京ピークロード(平日8時~20時)の7月19日~25日受渡で1MW、価格は8.50円だった。なお、この週は23日と24日が祝日となるため、受渡期間は20~22日の3日間となる。
7月20日の週も上値の重い展開が続きそう。最高気温は、九州から関東にかけて30度前後の日が続きそうだが、天気は引き続き曇天が続く予報で、梅雨明けはまだ先となりそう。日照を伴ういわゆる真夏の暑さにはまだならない予報で、需要も鈍化傾向が続く見通しだ。供給面では、火力発電の定検明けが増え安定感が強まっている。なお、20日10時には、関西電力の大飯原発3号機(定格出力118万kW、PWR型、福井県おおい町)が定期点検に入る予定だが、価格への影響は軽微との見方が多い。定検明けは9月26日の予定。 |
受渡日 |
13日 |
14日 |
15日 |
16日 |
17日 |
システム |
4.69 |
4.36 |
3.80 |
3.79 |
3.55 |
約定量 |
889,378 |
917,278 |
900,100 |
899,891 |
902,308 |
注:単位は円/kWh |
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