石油化学=7月13~17日:ブタジエン強気配、原料高を受け
【アロマティクス】
韓国積みのベンゼンおよび北東アジア着のパラキシレン(PX)相場は小幅なレンジ内で推移した。新型コロナウイルス感染拡大から経済再開へと世界が動きつつあるなか、需要の回復が期待される一方、中国国内で新規の製油所が稼働開始に伴い供給量が増加する見込みにあり、上値が抑えられている状況となっている。
【オレフィン】
北東アジア着のエチレン相場は動意薄となった。需要面では、採算の合わない誘導品が多いため買い気が高まりづらい。また、売り手も売り急ぐ必要がなく、様子見姿勢をとっている。中国国内の取引では、8月着品が市況連動価格で成約された。一方で、固定価格での商談には進展がみられない。
アジアのプロピレン市場は、いずれももち合った。
北東アジア市場では、中国国内相場が今週入り後下げ基調となったことを受け、需要家の買い気が後退した。しかし、売り手は供給にタイト感があることを背景に取引を急がない。こうした状況下、商談が薄く、静かな商況となった。
韓国積みおよび東南アジア着は売り買いの唱えが聞かれず、様子見ムードが強まった。
中国国内では、Huahongと浙江石化のプロパン脱水素設備の立ち上げ状況が注目されている。
アジアのブタジエン相場は、いずれも強含んだ。
アジア市場では、供給にタイト感があるうえ、原料コストが高値圏で推移するなか、売り手が強気な姿勢を見せている。一方で韓国需要家の買い気が強まっており、商談水準が切り上がった。
東南アジア市場では、タイメーカー1社とマレーシアメーカー1社が入札を通し8月積みを販売した。