国内石油製品=7月13~17日: 海上市況は総じて軟調、灯油は買い気乏しく上値重たい
【陸上】
東名阪の製油所出しはじり安。温存されてきた手持ち玉が月内後半戦に入り、徐々に消化売りにかけられた。中間三品は元売り各社の販売意欲が高く、スポット市場の余剰が多いことも相場の上値を抑える要因となったようだ。ただし、総じて相場の下げ足は鈍かった。ENEOSが8月の仕切り価格に7月積みサウジの原油調整金(4円相当分)を上乗せするとの見方から月末にかけオーダーが集中する可能性が高まった。このため卸各社とも足元での販売を抑制し、月末に手持ちを残す傾向があった。
【海上】
全般的に上値が重たい展開となった。陸上市況が軟調に推移したため、海上市場の買い気も低下、相場の下げ要因となった。ただし、下げ幅は限定的だった。ENEOSをはじめとした主要出し元各社が仕切り価格を据え置いた。また、元売り各社が翌週も仕切り価格を据え置くとの見方が強いことから、相場の方向感が定まらなかった。原油相場が小動きで推移したことも市場の売買動意を削いだようだ。
灯油は買い気が乏しかった。8月の陸上市況の底上げ期待からタンク在庫を積み上げ切った業者が多く、市場に買い余力が乏しかった。大手ディーラーの一角が北海道に輸入玉を入れるスペースを確保するため陸上市場で投げ売り、北海道の市況が陥没。北海道への海上玉の転送を目論んでいたプレーヤーの当てが外れたことも買い気を一層削ぐ要因となったもよう。
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