石油化学=3月30日~4月3日:エチレン下落、新型肺炎やナフサ安で
【アロマティクス】
北東アジアの芳香族製品相場は前週よりも一段下がった水準で推移した。ただ、週半ばには原油相場が大きく反発したため、芳香族製品相場も直近の安値に比べて切り返す場面もみられた。引き続き、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、世界的に石化製品の需要は落ち込んでいる半面、生産設備の減産には限りがあるため各製品ともに需給の引き締まり感がみられない商況が続いている。
【オレフィン】
北東アジア着のエチレン相場は下落した。アジア各国で、新型コロナウイルスの感染拡大対策が取られるなか、エチレン需要が減退していることを受けた。今週の商談では、4月後半中国着のカーゴが450ドルで成約されたと伝えられた。原料コストの指標となる原油やナフサ相場のこれまでの下落を踏まえると、エチレン相場にはさらなる下げ余地があるとの指摘も聞かれる。
アジアのプロピレン市場は、いずれも弱含んだ。
アジアのプロピレン市場では、新型肺炎の影響で多くの誘導品メーカーが需要不振を背景に減産している。一方で上流のナフサクラッカーは原料安を受け、通常稼働を維持しており、プロピレン供給に余剰が生じている。こうした状況下、相場の基調が弱く、じりじりと切り下がる格好となった。
東南アジア市場では、タイPTTGCが販売入札を実施した。
アジアのブタジエン相場は、いずれも弱含んだ。
アジアのブタジエン市場では、新型肺炎の影響でタイヤの輸出が停滞しており、合成ゴムの販売が鈍い。こうした状況下、多くの合成ゴムメーカーが減産入りしており、ブタジエンに対する買い気が乏しい。一方で欧州および米国品が流入しており、需給緩和感が強い。こうした状況下、相場は下落基調が続いている。
東南アジア市場では、タイPTTGCおよびマレーシアのロッテケミカルタイタンが販売入札を実施。