原油・コンデンセート=2月10~14日:イラク産バスラライトがマイナス圏に転落
中東原油/コンデンセート 3月積みイラク産バスラライトの市況連動相場は、OSP指標に対してマイナス圏に転落した。主要な需要家である中国勢によるターム契約分の引き取りが進まず、供給過剰となったことが相場を押し下げた。新型肺炎の感染拡大の影響で、中国では多くの石油会社が稼働率を下げているほか、稼働停止している製油所もある。このため、イラク石油販売公社(SOMO)は、余剰となったカーゴを捌くためにターム購入者に引き取りを増やすよう要請しているようだ。北東アジアのプレーヤーは、「この結果、スポットカーゴの引き合いはほとんど見られない。バスラライトはOSPに対してフラットから小幅プレミアムで売り唱えられているが、実勢相場はこれより低い水準だろう」とし、成約可能水準をOSP指標に対して小幅ディスカウントとの見方を示した。
アフリカ/欧州/ロシア/アメリカ原油/コンデンセート 4月積みサハリン産ソコールの市況連動相場は急落した。米国産やアブダビ産軽質油種の供給が潤沢なうえ、日本と韓国の製油所の定修入りに加え、中国を中心とする新型肺炎感染拡大の影響で、需要全体が急減している。米エクソンモービルは12日に締め切った販売入札で、対象となる3カーゴのうち、2カーゴを販売したようだ。買い手の詳細は不明ながら、日本と韓国の需要家以外のプレーヤーである公算が大きい。価格はドバイ市況に対して3.40~3.50ドルのプレミアムとなったようだ。その後、欧州のトラフィギュラが1カーゴをドバイ市況に対して3.20ドル前後のプレミアムで売り唱えていたと伝えられたたが、このカーゴが成約されたかどうかは今のところ不明となっている。
南方原油/コンデンセート プルタミナは、6日に締め切ったTPPI向けの4月後半着コンデンセートを対象とした買付け入札で、豪州産NWSC65万バレル購入していたことが明らかになった。価格などの詳細は明らかではないものの、入札の対象となっていた19~21日および26~28日着の2カーゴのうち、1カーゴが落札された。一方、プルタミナが10日に締め切った4月22~24日着および5月1~3日着のTPPI向けコンデンセートを対象とした2件の買付け入札は、現時点では決着に至っていない。
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