石油化学=2月3~7日:オレフィン下落、新型肺炎や能力増で
【アロマティクス】
韓国積みのベンゼン相場は週半ばに安値を付け、その後は反発した。原油相場の回復や、米国相場との格差拡大が支援材料となった。一方、トルエンやパラキシレン(PX)は相場の戻りが鈍い。主要な需要国である中国国内の状況が依然として不透明なことを受けた。
【オレフィン】
北東アジア着のエチレン相場は急落した。中国では新型コロナウイルスの感染が拡大したことで、需要が鈍化しているとみられる。また新規ナフサクラッカーの立ち上げなどにより供給は増加しているため、需給の緩和感が強い。当週の取引では、3月中国着が835ドルで成約された後、800~815ドルでも成約が聞かれた。その後の商談水準は750~800ドルで推移しているとの見方が寄せられた。
アジアのプロピレン市場は、いずれも弱含んだ。
北東アジア市場では、新型肺炎により中国の需要が後退し、プロピレンの供給に余剰が生じた。こうした状況下、在庫捌き売りするトレーダーが見られ、相場が大幅に下落する格好となった。
韓国積みおよび東南アジア着は売り買いの唱えが薄いものの、北東アジア着が軟調に推移するなか、つれ安となった。
アジアのブタジエン相場は、北東アジア着のみ弱含んだ。韓国積みおよび東南アジア着はほぼ横ばい。
北東アジア市場では、新型肺炎により需要が後退し、中国向けに供給する予定だった玉が一部余剰となり、売り手が在庫処理に急ぐ動きが見られた。こうした状況下、相場が弱含んだ。
韓国積みおよび東南アジア市場は、供給タイト感が続いており、商談が薄く、静かな商況となった。