サンシキ=海藻カギケノリ配合飼料で牛のメタン削減、共同研究を開始
海藻テクノロジーの新興企業サンシキ(東京都渋谷区)はこのほど、牛のげっぷに含まれるメタン(消化管内発酵由来メタン)を抑制する飼料を生産、商品化するため、理研食品、高知大学と共同研究契約を締結した。サンシキが海藻「カギケノリ」を利用して開発中の飼料サプリメントと、理研食品による陸上養殖の蓄積、高知大学の種苗技術を併せて活用する。 23日の発表によると、熱帯から温帯の海域に広く生息するカギケノリは、紅藻類に分類される海藻の一種。カギケノリを0.2%配合した飼料を牛に与えることで、メタンの排出量が最大98%減少することが確認されているという。 牛などの反すう動物の胃に生息する微生物が消化分解と同時にメタンを生成し、反すう動物は主にげっぷとしてメタンを大気中に排出する。メタンの温室効果は二酸化炭素(CO2)の28倍。世界に数十億頭いる反すう家畜によって排出されるメタンは、世界の温室効果ガス総排出量の約5%(CO2換算)を占めるとされている。
(タンクで培養したカギケノリ) 写真の出所: サンシキ 発表資料
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