エア・ウォーター=家畜ふん尿由来の「バイオメタン」、商用利用を開始
エア・ウォーターは、液化天然ガス(LNG)の代替燃料となる家畜ふん尿由来の「バイオメタン」の商用利用を開始した。同社は液化バイオメタン(LBM: Liquefied Bio Methane)を10日、よつ葉乳業の十勝主管工場(北海道音更町)へ納入した。ボイラー燃料などに利用される。エア・ウォーターのLBMは、酪農家が保有するバイオガスプラントから発生した未利用バイオガスを回収した後、主成分であるメタンを分離・精製し、マイナス約160度で液化したもの。メタンは液化することにより容積を600分の1に圧縮できるため、一度に大量のメタンを輸送することが可能。 エア・ウォーターのLBM製造能力は、年間360トン。LNGタンクローリーで供給する。熱量は一般的なLNGの90%程度で、代替燃料として使用できる。LNGの代替として消費された場合、CO2排出の削減量は供給網全体で約60%以上が想定されるという。同社の調べによると、家畜ふん尿由来のバイオメタンを新たなエネルギー製品として製造・販売する取り組みは、国内唯一の事例。今後は、顧客のニーズに応じて液化せずにバイオメタン(ガス)のみを販売することも検討する。これまで、ボイラー燃料のほか、車両、船舶、ロケットの各燃料、一般家庭(都市ガスとの混合)向けにも品質を実証してきた。
(家畜ふん尿由来のバイオガスと液化バイオメタン製造プラント、帯広市) 写真の出所: エア・ウォーター 発表資料
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