兼松・グリーンカーボン=水田メタン抑制と環境配慮型コメ普及で連携
兼松と二酸化炭素(CO2)削減事業などを手掛けるGreen Carbon(グリーンカーボン、東京都港区)は、水田のメタン削減による炭素クレジット創出と、環境に配慮したコメの販売を日本とベトナムで促進するため連携協定を締結した。水稲栽培の作業工程である「中干し(田から水を抜く)」期間の延長を通じてメタンを削減し、環境配慮型のコメを生産する。 兼松は環境に配慮したコメの販売促進に加えて、コメと炭素クレジットをセットで調達し、供給網の排出量でスコープ3(事業者の活動に関連して他社が排出する部分)のCO2削減に貢献するコメも販売する。グリーンカーボンは、取引先の農家に対し中干し期間延長の実施指導やメタン削減の測定、炭素クレジットの代理申請などを行う。 中干しの実施期間を通常より7日延長すると、メタン発生を約3割削減できるとされている。日本では、政府が温室効果ガスの削減・吸収を認証する「Jクレジット制度」の認証委員会が昨年3月、「水稲栽培による中干し期間の延長」を有効な方法論であると承認した。メタン(CH4)の温室効果はCO2の25~28倍という。農林水産省の資料によると、日本のメタン排出のうち水田から発生する分が約4割を占める。
(2社連携のイメージ) 図の出所: 兼松、グリーンカーボン 発表資料(10日)
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