東ガス=苫小牧の製紙工場で合成メタン製造、王子と共同検討を開始
東京ガス、東京ガスエンジニアリングソリューションズ(TGES)はこのほど、王子ホールディングス、王子製紙と、王子製紙苫小牧工場で水素と回収した二酸化炭素(CO2)による合成メタン(e-メタン)を製造するため共同検討の開始に合意した。4社は、苫小牧工場の再生可能エネルギー由来電力を用いて製造した水素と、同工場で発生・回収したCO2の合成によるメタンの製造と活用について検討する。 再エネ電力は、既存の水力発電設備や今後設置を検討する太陽光発電設備により発電し、CO2はパルプの製造工程で副生される「黒液(紙・パルプ製造時の廃液)」を燃料とする黒液回収ボイラーからカーボンニュートラルな燃料由来のCO2として分離・回収する計画。 2030年までに1時間あたり数十立法メートル(m3)級の製造能力を持つ合成メタン設備を苫小牧工場に導入し、2030年以降には設備を1,000m3/h級(一般家庭の2万世帯分)へ拡大することをそれぞれ目指す。技術の進展に応じた合成メタン製造法の柔軟な選択や、水素製造の過程で副次的に発生する再エネ由来の酸素の有効活用も検討するとい。
(王子製紙苫小牧工場で検討する合成メタン製造の流れ) 図の出所: 東京ガス、東京ガスエンジニアリングソリューションズ 発表資料(9日)
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