日本財団=水素燃料電池の作業船、CO2排出ゼロ運航の実証成功
日本財団(東京都港区)は4日、水素燃料電池を搭載した作業船により二酸化炭素(CO2)を排出しない運航の実証に成功したと発表した。同財団は、全長33メートル、総トン(t)数248tの旅客船「ハナリア(HANARIA)」に水素燃料システムを搭載し、3月26日から4月4日まで北九州市小倉港で実証試験を行った。航路は小倉港の砂津桟橋と白鳥沖にある洋上風車発電設備の間。往復30キロメートルを約3時間で運航し、航行中のCO2排出ゼロを確認した。 実証に使用した旅客船は、洋上風力発電施設への人員輸送や関係者の現地視察・見学のための作業船として利用可能。実証に参加した企業は、モテナシ―(MOTENA-Sea、東京都千代田区)、商船三井テクノトレード、本瓦造船、関門汽船、大陽日酸の5社。日本財団の発表によると、ジャパンハイドロなど12社の企業連合が2026年度に水素専焼エンジンを搭載した旅客船による運航と水素燃料の供給システムの実証を実施する予定。同年度には、ヤンマーパワーテクノロジーなどが参加する6社連合も、水素高速エンジンを搭載したタンカーの運航を実証する計画という。
(水素燃料電池搭載の作業船) 写真の出所: 日本財団 発表資料
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