米メリーランド州ボルチモア港で26日未明、コンテナ船がポタプスコ川に架かる｢フランシスコ・スコット・キー橋」に衝突、橋が崩壊した。ボルチモア港湾局は同日、船舶に対して同港への入出港停止を呼びかけた。
　米沿岸警備隊は、「周囲の海域に2,000ヤードの安全地帯を発令」。緊急時の航海時以外、船員はその地域を避けるよう呼び掛けた。湾内に取り残されている船舶は約20隻で、湾外への移動ができない状況という。また、湾内でのバンカー油の受け渡しは、緊急と判断されない限り困難という。
　すでにマースクなどの大型コンテナ船会社は、同港への寄港予定を変更したり回避する措置を発表。コンテナ船の荷役場所の切り替えなどを進めている。石炭の荷役も当分停止するという。市場関係者は、バンカー受け渡しの代替港は、ニューアークかヒューストン、アジア航路の場合はパナマのクリストバルと指摘した。
　衝突したコンテナ船はシンガポール籍の「Dali」(9,900TEU)。マースクがチャーター、船舶管理サービス会社シナジー・マリンが運航していた。