18日 原油は小幅上昇、値ごろ感と米需給引き締まりで
11時15分現在、ニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)のWTI原油相場(11月限)は前日終値と比べ23セント高の70.90ドル/バレル、インターコンチネンタル取引所(ICE)の北海ブレント原油相場(12月限)は同20セント高の74.65ドル/バレルと、いずれも小幅に上昇している。 18日アジア時間午前の原油相場は小幅上昇。エネルギー・金属鉱物資源機構(JOGMEC)の野神隆之首席エコノミストによると、11~16日の相場下落を受けて値ごろ感が生まれ、買い戻しが入っている。また、米エネルギー情報局(EIA)が17日発表した週間の石油在庫統計で、原油在庫が前週から約219万バレル減少した。市場では150万~180万バレル増加すると予想されていた。また、ガソリンや軽油の在庫も取り崩しが進み、「米国のエネルギー需給の引き締まり感が材料視されている」と野神氏は指摘した。 ただし、原油相場の上げ幅は限定的。野神氏によると、イスラエルがハマスの最高指導者を殺害し、両者の戦闘が沈静化する可能性が浮上している一方で、ヒズボラやイランなどとの対立は続いており、中東情勢は引き続き注視する必要がある。また、米経済指標の良化と利下げ観測の後退で、為替市場では一時ドル高が進行。米株式相場が上昇し、足元ではアジアの一部の株式も強含んでいる。堅調な米経済や株高は上げ材料であるが、利下げ観測の後退やドル高は弱気材料という。 日経平均株価は前日比125円30銭高の3万9,036円49銭で推移している。ドル円相場は1ドル=150.03円と、前日の17時時点(149.77円)と比べドル高・円安方向に振れている。
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