15日 原油は大幅続落、イスラエル首相によるイラン石油・核施設を攻撃しないとの報道で
11時15分現在、ニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)のWTI原油相場(11月限)は前日終値と比べ2ドル27セント安の71.56ドル/バレル、インターコンチネンタル取引所(ICE)の北海ブレント原油相場(12月限)は同2ドル32セント安の75.14ドル/バレルと、いずれも大幅続落している。 15日アジア時間午前の原油市況は大幅続落。中国の需要減少への懸念に加え、石油輸出国機構(OPEC)による14日に発表した月報が下方修正されるなど、複数の弱材料がみられるなか、イスラエルのネタニヤフ首相は、イランの弾道ミサイル攻撃への報復として、イランの石油施設や核施設を標的しないと一部メディアが報じた。ニッセイ基礎研究所の上野剛志上席エコノミストは「一時的に地政学リスクが急速に後退したことで、原油相場を一段と押し下げている」と指摘した。ただ、依然としてイスラエルはイランの弾道ミサイル攻撃への報復を行う可能性があり、軍事目標を攻撃する意向をバイデン政権に伝えたようだ。このため、中東情勢の緊張感は続き、「原油市況も乱高下する可能性が高い」(同氏)。
日経平均株価は先週末比622円90銭高の4万228円70銭で推移している。ドル円相場は1ドル=149.64円と、先週末の17時時点(148.78円)と比べドル高・円安方向に振れている。
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