11日 原油は反落、利益確定売りも下げ幅は抑制
11時15分現在、ニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)のWTI原油相場(11月限)は前日終値と比べ38セント安の75.47ドル/バレル、インターコンチネンタル取引所(ICE)の北海ブレント原油相場(12月限)は同46セント安の78.94ドル/バレルと、いずれも反落している。 アジア時間11日午前の原油相場は下落。前日の原油相場の上昇や高値警戒感から、利益確定の売りが優勢となっている。ただ、エネルギー・金属鉱物資源機構(JOGMEC)の野神隆之首席エコノミストは「原油相場を押し下げる弱材料が少なく、下げ幅は限られる」と指摘。不安定な中東情勢を背景に、産油国からの原油供給途絶への懸念がなかなか払拭されず、下げ幅を抑制しているという。また米国を襲ったハリケーン「ミルトン」による石油生産施設への影響は限られたものの、フロリダ州を横断したことでガソリンスタンドへの被害が拡大。さらに避難時のガソリン買いだめもあって、ガソリンの供給不足懸念からガソリン先物相場が上昇。アジア時間の原油相場の底堅さの一因となっている。さらに12日には中国財務省から財政刺激策の発表を控える。野神氏は「欧米時間の取引が始まれば、原油相場はさらに上昇するのではないか」との見方を示した。 日経平均株価は前日比215円84銭高の3万9,596円73銭で推移している。ドル円相場は1ドル=148.70円と、前日の17時時点(149.01円)と比べドル安・円高方向に振れている。
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