13日 原油は反落、80ドルを節目に利益確定売り
11時15分現在、ニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)のWTI原油相場(9月限)は前日終値と比べ49セント安の79.57ドル/バレル、インターコンチネンタル取引所(ICE)の北海ブレント原油相場(10月限)は同49セント安の81.81ドル/バレルと、いずれも反落している。 13日アジア時間午前の原油市況は軟調に推移。前日の急伸から一転、売りが優勢となっている。ニッセイ基礎研究所の上野剛志上席エコノミストは「WTIが節目である80ドルを超えたことで利益確定売りが進んでいる」との見方を示した。12日は中東の地政学的リスクに対する警戒感が一段と強まり、買いが殺到したが、現時点では小康状態となり、上昇一服感が台頭している。 また、石油輸出国機構(OPEC)は12日に発表した月報で、2024年の世界石油需要が前年比で日量211万バレルと、7月予想の日量225万バレルから引き下げたものの、OPECによる月報はそこまで弱材料視されていないようだ。「OPEC月報よりも利益確定売りが下落の主要因」と同氏は指摘した。なお、今後の相場については「依然として市場では中東情勢への関心度が高く、上昇要因となりうる」(上野氏)。一部メディアによると、米国はイランによるイスラエル攻撃の可能性がさらに高まっており、週内にも実行される恐れがあり、「全面戦争になるか、予定調和になるかが今後の相場を左右する」と付け加えた(同氏)。 日経平均株価は先週末比800円35銭高の3万5,825円35銭で推移している。ドル円相場は1ドル=147.25円と、先週末の17時時点(147.21円)と比べドル高・円安方向に振れている。
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