8日 原油は小幅続伸、米原油在庫の減少と地政学的リスクで
11時15分現在、ニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)のWTI原油相場(9月限)は前日終値と比べ14セント高の75.37ドル/バレル、インターコンチネンタル取引所(ICE)の北海ブレント原油相場(10月限)は同4セント高の78.37ドル/バレルと、いずれも小幅に続伸している。
8日アジア時間午前の原油相場はわずかながら続伸。米国の堅調な原油需要が示され、底堅く推移している。米エネルギー情報局(EIA)が7日に発表した週報によると、先週末2日時点の原油在庫は前週比で370万バレル減少し、6週連続の取り崩しを記録した。また、「地政学的リスクの高まりに対する警戒感が再び強まっている」と、野村証券経済調査部の高島雄貴エコノミストは指摘。ウクライナは6日、国境地帯に位置するロシア西部のクルスク州を攻撃した。中東では、イランがイスラエルに報復する構えを示しており、エネルギーの供給不安が再燃するおそれがある。ただ、相場の上値は重いようだ。米国と中国の景気後退への懸念が払拭されていない。米国の各経済指標に景気減速の兆候が表れ始めたほか、「中国では効果的な景気刺激策が打ち出されておらず失望感がある」(同氏)。世界のエネルギー需要を牽引する両国の景気見通しに暗雲が漂っている。 日経平均株価は前日比313円82銭安の34,775円80銭で推移している。ドル円相場は1ドル=146.63円と、前日の午後5時時点(146.70円)と比べややドル安・円高方向に振れている。
◎リムエネルギー総合指数22種(レックス22、2010年平均=100):167.74 (↑1.61)
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