20日 原油はまちまち、強弱材料が交錯
11時15分現在、ニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)のWTI原油相場(7月限)は前日終値と比べ19セント安の81.38ドル/バレル、インターコンチネンタル取引所(ICE)の北海ブレント原油相場(8月限)は同3セント高の85.10ドル/バレルと、まちまち。 20日アジア午前時間の原油市況は強弱材料が交錯し、方向感のない値動きとなっている。エネルギー・金属鉱物資源機構の野神隆之首席エコノミストは「WTIは7月限の納会を控え、持ち高調整の売りが進んでいる」との見方を示した。もっとも19日のニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)がジューンティーンス(奴隷解放記念日)のため休場だったため、アジア時間では特殊な値動きとなっているもよう。さらに、18日に発表された米国石油協会(API)の週間在庫統計で、原油在庫が市場予想に対して226万バレル増となったことで「原油に下方圧力が加わっているようだ」(同氏)。一方、ブレント原油に関しては「中東やロシアの地政学リスクに加え、夏場に向けての需要増加が強材料視されている」(野神氏)。ロシア南部ロストフ州アゾフで18日未明にかけてウクライナのドローンによる攻撃があり、石油貯蔵タンク数基に火災が発生。同氏によると現時点でも鎮火が確認されていないという。 日経平均株価は前日比284円72銭安の3万8,286円4銭で推移している。ドル円相場は1ドル=158.06円と、前日の17時時点(157.75円)と比べドル高・円安方向に振れている。
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