16日 原油は続伸、米国の年内利下げ開始観測で
11時15分現在、ニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)のWTI原油相場(6月限)は前日終値と比べ40セント高の79.03ドル/バレル、インターコンチネンタル取引所(ICE)の北海ブレント原油相場(7月限)は同36セント高の83.11ドル/バレルと、いずれも続伸。 アジア時間16日午前の原油相場は堅調さを保っている。三菱UFJリサーチ&コンサルティングの芥田知至主任研究員(=写真)は、前日に公表された米国の4月消費者物価指数(CPI)が、前年比3.4%上昇したことを挙げ、「米連邦準備制度理事会(FRB)が年内に利下げを開始するとの見方が広がり、原油相場を支えている」と指摘。同氏は利下げ開始時期については「早くとも9月との予想が専ら。6~7月の開始は考えられていない」との見解を示した。また、米エネルギー情報局(EIA)によると米国の10日時点の原油在庫は、その前週から250万バレル減少。これも原油先物の買いを誘っているようだ。 ただ、同氏は「米国の原油在庫は通常、春から夏にかけて減少するのが一般的だが、最近は増加する傾向もある。需給の緩みも意識されている」と指摘。同氏は今後の注目点としても、ドライブシーズンを迎えるなかでの米国原油在庫の増減幅を挙げている。 日経平均株価は前日比205円21銭高の3万8,590円94銭で推移している。ドル円相場は1ドル=154.17円と、前日の17時時点(156.10円)と比べドル安・円高方向に振れている。
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