2日 原油は大幅続落、供給回復と新型コロナ感染拡大で需給悪化懸念
11時15分現在、ニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)のWTI原油相場(12月限)は先週末比1.22ドル安の34.57ドル/バレル、インターコンチネンタル取引所(ICE)の北海ブレント原油相場(1月限)は同1.16ドル安の36.78ドル/バレルと、いずれも大幅続落している。 供給回復に需要減少懸念が重なり、原油相場はWTI、ブレントいずれも売りが先行している。ハリケーン「ゼータ」の接近に備え稼働を一時停止していた米メキシコ湾岸地域の石油関連施設が、徐々に生産を再開させている。ある国内アナリストによると、同地域の原油生産の停止量は10月29日時点で日量157万バレルだったが、11月1日時点で同83万バレルまで縮小した。国内需給が緩和するとの見方が強まり、売りが優勢となった。 また、リビアの原油生産の再開も順調に進んでいる。9月の平均産油量は日量18万バレルだったが、10月には同80万バレルまで回復。同アナリストは「リビアは石油輸出国機構(OPEC)主導の協調減産の対象国ではないため、生産再開に制限が無い。このことも需給悪化の一因となっている」と指摘した。 一方需要面では、欧米で新型コロナウイルスの感染が拡大しており、英国やフランスでは全国的な都市封鎖の実施が伝えられた。「世界的な景気後退とエネルギー需要減退への懸念が強まったことも、弱材料とみなされている」(同アナリスト)。 日経平均株価は先週末比324円76銭高の2万3,301円89銭で推移している。ドル円相場は1ドル=104.66円と、先週末17時時点(104.36円)からドル高・円安に推移している。 ◎リムエネルギー総合指数22種(レックス22、2010年平均=100):68.07(↓0.54)
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