27日 原油は反発、米メキシコ湾岸の原油生産減やワクチン進展期待で
11時15分現在、ニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)のWTI原油相場(12月限)は前日比15セント高の38.71ドル/バレル、インターコンチネンタル取引所(ICE)の北海ブレント原油相場(12月限)は同15セント高の40.61ドル/バレルと、それぞれ反発している。 週末に欧米で一日当たりの新規感染者数が過去最高を記録する国が相次ぎ、再び景気後退懸念が強まったことで週明けに株価は下落し、株式と同じくリスク資産である原油も大幅に売られていた。一方、リビアでは内戦の停戦合意によって原油生産が再開し、生産量が想定より早期に日量100万バレル程度へと増大する観測が広がったことも相場の弱材料となっていた。 ただ、27日のアジア時間帯に入り、原油相場は下げ止まっている。米メキシコ湾岸に新たなハリケーン「ゼータ」が接近しており、同地域の石油生産施設の停止によって原油生産が減少していることで、楽天証券経済研究所の吉田哲コモディティアナリストは「相場の下支えになっている」という。また、同氏は「英製薬会社アストラゼネカが治験中のワクチンが高齢者中心に免疫反応が出たことで、ワクチン開発進展への期待感が高まったことも強材料となっている」との見方を示した。 日経平均株価は前日比61円15銭安の2万3,433円19銭で推移している。ドル円相場は1ドル=104.74円と前日17時時点(104.88円)と比べ、ドル安・円高方向に振れている。
◎リムエネルギー総合指数22種(レックス22、2010年平均=100): 68.04 (↓1.01)
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