中国=PP市場、弱基調に直面
中国のポリプロピレン(PP)市場は、10~12月期以降に供給が回復する見通しである一方、不需要期のため需要が後退し、在庫が積み上がる気配がある。このため需給緩和感が台頭し、相場は軟調に推移している。
供給面では、1~8月のPP設備稼働率が高水準を維持したうえ、9月以降も設備の定修シーズンがほぼ終了しており、生産が回復している。輸入品も増えており、全体的な供給に潤沢感が強まっている。さらに、宝来(baolai)バゼル、中科(zhongke)リファイナリー、泉州石化(Quanzhou)の新規設備が稼働開始しており、供給が一段と増える傾向にある。
需要面では、新型肺炎の影響でマスクなど生活用品の需要が堅調に推移するなか、誘導品メーカーの稼働率が高く、原料となるPPに対する引き合いが続いている。ただし、多くの誘導品メーカーはすでに必要量を手当てしており、10月の国慶節の連休明け以降には需要が後退すると見られる。
上海 : 石油化学チーム 金 雪梅 03-3552-2411Copyright © RIM Intelligence Co. ALL RIGHTS RESERVED.